加盟クリニック導入事例

かかりつけ医の役割は、慢性疾患患者の治療離脱を防ぐこと~2時間待ちが当たり前、人気クリニックでの予約システム導入~

みずの内科クリニック 水野 兼志 先生

2005年、当時の福島市では、「かかりつけ医はクリニックではなくまだまだ大病院」という方が多い時代でした。そんな中、生活習慣病を中心とした慢性疾患を継続治療できる身近なクリニックを、という想いで開業されたみずの内科クリニックさま。多くの地域の方が訪れるまでに成長した一方、課題となったのが待ち時間でした。そこで2022年4月に導入頂いたのがやくばと for Clinic。今回は、やくばと for Clinic導入後の院内や患者さまからの評判をお伺いしました。

※ 事務局注:導入時は「kakari for Clinic」としてご提供開始、その後2024年1月に「やくばと for Clinic」にサービス名を変更しました。本記事では現在の名称に置き換えて記載いたします。

TOPICS 01身近な「かかりつけ医」の存在を当たり前に。福島市の内科クリニックの先駆け

医師になることは、子どもの頃から憧れていたんですよね。
随分古い話になりますが、「ベン・ケーシー」という脳外科医が主人公の、アメリカの30分のテレビドラマがあったんですよ。もう60年ぐらい前の話ですけど、脳外科医の先生が活躍するドラマを見て、いいなと思って、それが医師に憧れるきっかけでした。
それと、近親者に何人かドクターがいたことも、医師を目指した理由になりますね。

実は当院を開業した当時、福島市の地域の方が何か不調を感じた際は、大きな病院に行っていたんです。病院が初診料を取らずに診療所と同じ診療をしていた時代だったので、福島市の中心街あたりにかかりつけ医的な役割を担う内科の先生があまりいなかったんですね。
私自身も医師となった後はずっと大学病院にいて、他の病院には出たことがないんです。

その中で、病気の予防や治療・健康の増進の3本柱を自分の力で出来ればいいなと思っていたんです。今肥満の方が多かったり、糖尿病患者もかなり増えていますが、私は生活習慣病が専門なので、その管理や治療、予防医学のようなことを、私個人の力で出来るかなと思ったんです。
どこまで実践できていると言って良いか心もとないですが、福島市で身近な地域のかかりつけ医になれたら、と考えたことが開業のきっかけになります。

私は本当にスタッフに恵まれていまして、開業してから10年以上経ちますが、スタッフが一人結婚で退職した以外は殆ど出入りがなく、ずっと不動のメンバーでやってこれています。

開業時、私が大学病院から週に一度手伝いに行っていた病院の看護師さんや、受付の事務の方など、「この方にお願いしたい」と思う方に声をかけ、開業と同時に当院に来ていただいたんですね。そんな間柄なので気心が知れていて、非常に私の考えていることをよく理解して頂いているなと思っています。
私もスタッフをはじめ、人を大事にする姿勢でやってきているつもりなんです。そういった面が伝わって、これまで辞めずにずっとついてきてくれているのかなと思います。本当にチームワークが良くてギスギスしていないので、クリニックの雰囲気の良さにも繋がっていると思います。

TOPICS 02朝6時から患者さんが並びだす、人気クリニック故の待ち時間の課題

当院でやくばと for Clinicを導入した経緯ですが、そもそも待ち時間が非常に長くなることが多かったんですね。
酷いときは2時間以上お待たせすることもあり、有難いことにそれでも患者さんは待ってくださるのですが、こちらも非常に申し訳なく思っていました。待ち時間が長くてイライラされているのも分かりますし。
待ち時間の長さで嫌味を言われることもありました。「こんなに待ったのは初めてだ」「1時間45分待ちました」とか。「申し訳ない」と言うしかなかったんです。

そんな状況で患者さんの数も多いものですから、私はかれこれ開業から10年以上、毎朝6時にクリニックを解錠しに来ていたんです。
診察自体は8時半からですが、早い順番で診てもらうために、朝6時、下手したら6時前に5~6人もの患者さんがクリニックに並んでいて、順番台帳に名前と来た時間を書いていくんです。高齢の方は患者さんご本人ではなく、息子さんやお嫁さん、ご家族が並んでいるんです。みんな我先に、と待っていたんですね。

そんな状況が10年以上続いていたので、流石にもう朝6時に来るのはやめたいですし、患者さまをそんな朝早くから待たせてしまうのも申し訳なく、予約システムを入れないと、ということを考えていました。その折に、MRや卸の方がやくばと for Clinicを推薦してくれたんです。

予約システムの導入をスタッフに伝えた際も、これまでの苦労があったので、反対は一切なかったです。すぐ賛同してくれて、本当に協力していただけました。少し渋られるのではと思っていたのですが、全然そんなことはなかったです。
やくばと for Clinicを導入してこの状況を打開でき、とても上手くいっています。

TOPICS 03アプリの案内は診察中に1分で。簡単に導入できた診療予約システム

やくばと for Clinicの導入に対して、苦労は全く無かったです。スムーズに導入できました。
タブレットさえ用意出来れば良いし、画面も見れば分かるので、こんなに簡単なシステムは無いですね。一度体験してみたら分かると思いますが、難しかった点は思いつきません。

元々順番に診察を受け付けていたので、時間帯予約枠を新しく作るにあたって、予約数は様子を見ながら少しずつ増やしていきました。

最初は一日通して30分ごとに4人ずつ予約枠を用意していたのですが、段々と予約に入れない人が出てきてしまったんです。
そこで、午後の枠をいくつか4人から5人に増やしました。それでも予約に入れない方は出てくるので、どうしようかなと今は考えています。午前中の予約枠を増やそうかとも思うのですが、午前中は検査の方も多いので、あまり増やせないなと思案しています。

患者さんへのアプリの説明も診察中にすぐ出来ますよ。
アプリのチラシを渡して、「うちではここから予約を取っているよ」と話して、私のスマートフォンでやくばとアプリを見せて「ダウンロードしてね」と伝えれば、大体皆さん理解してやってくれています。
説明のポイントは特に意識していないですが、1分もかからずに簡単に説明して分かってくれるので、診療の妨げにもなりません。

スタッフも患者さんにチラシを渡していますが、診察中の説明だけで十分ですね。説明で見た通りにするだけで、アプリのダウンロードも登録も出来ますからね。

TOPICS 04予約の8割が慢性疾患のかかりつけ患者。高齢者も問題無く利用できている

診療予約をされるのは、圧倒的に再来患者が多いですね。やはり当院は慢性疾患の方が多いので、長い方は開院以来ずっといらしていますから。
新規患者は1週間に大体10人前後でしょうか。ホームページを見たり、人に聞いて登録されているのだと思います。

ご高齢の方の予約についても、やくばと for Clinicを導入した以降も全く問題は無いですね。
アプリが分かる人、例えば息子さんやお孫さんたちがいれば、アプリを使って予約を取ってくれますし、そうでない場合は来院時にスタッフが代理で予約を取って、A4の大きな紙に大きなゴシック文字で次回の予約日時を書いて渡してあげています。
でも、大体予約の7〜8割はアプリから患者さんご自身で取っていただけています。

やくばと for Clinicのチャットで届いたご相談にもしっかり返信しています。
ご相談で頂くのは、「●●ワクチンを打って頂けますか」といったお問合せや、コロナ感染後の「咳が止まらない」などといった病状の共有といった内容が結構届いています。

TOPICS 05「今日誰もいないけど経営は大丈夫?」待ち時間が減って、いただいた嬉しい言葉

やくばと for Clinicを導入して、それはもう患者さんに大変感謝されます。「良かったね、先生」「6時に来なくて良くなったよ」「待ち時間が無くなって本当に良かった」って。非常に喜んでくれていて、大変好評なんです。

予約した時間に来院したら大体その時間内で診察を受けられるので、上手く時間通りにまわると混まなくなるじゃないですか。だから患者さんが減ったのでは、と勘違いされることもあるんです。
「先生、今日誰もいないけど(経営は)大丈夫なの?」って。だから、「大丈夫だよ。あなたで何人目だよ」ってお話しすることも増えました。
予約が渋滞してしまうこともそこそこありますが、せいぜい待っても1時間以内に診察できる状態になったので、何人もの方から「良かったですね」と仰っていただけています。

時間帯予約にして、副産物として良かったこともあります。

まず、今はコロナの時代なので飛沫、密集・密接の対策にも上手くいったんです。
待ち時間が長いと、待合室に10人、20人と待っているシーンも出てきますが、これってやはり好ましくないですよね。特に内科なので、咳をされている患者さんがいたら大変なことになりますからね。
それがやくばと for Clinicにしたことで、待合室に同時に待つのも数人単位になったので、混まなくなったんです。

また、受付の方が仕事をしやすくなったのも良かったですね。
今までだと、待ち時間が長くて待合室が混んでしまうと、患者さんがイライラしているのが伝わってくるので、受付の人がやはり困ってしまうんです。目を合わせると何か言われるのではと、患者さんと目線も合わせづらくなってしまって、クリニックの印象にも繋がってしまいます。
10人も20人も待って、みんながイライラしている待合室の中で、事務処理などをするのが気まずい状態だったので、やくばと for Clinicにして本当に良かったです。
医療の第一段階である受付が、やはり一番大事だと考えておりますので、受付の方が気持ちよく働けるというのは非常に良かったと思います。

TOPICS 06継続的な治療の管理がかかりつけ医の役割。時間帯予約は、慢性疾患のドロップアウトを防ぐ

最初に話したように、かかりつけの役割は、慢性疾患の管理が一番大事なんです。
患者さんの健康の増進や治療、生活習慣の管理など色々ありますが、総じて慢性疾患が多いんですね。内科系だと高血圧、高脂質症、糖尿病、腎臓病、これらは完治しない病気なので、いわゆる管理していく病気をメインで診ていくんです。

つまり、かかりつけ医の役割は、管理すべき病気をしっかり管理することです。そのためには継続治療が大事なので、ドロップアウトさせないことが重要です。

日時指定の予約制にしたことで、一番大きかったのはドロップアウトしなくなることです。
元々、当院のスタッフは患者さんが来なくなったら電話をしているのですが、受診を忘れている人が多いんです。
予約システムと一緒に、電話で「今日の午後来れますか」とか「来週に予約しますか」とお話しすると、継続治療のドロップアウトをある程度減らすことが出来るんです。

自由に受診できたり、順番制にすると、「面倒だからもういいや」「行かなくてもいいか」と患者さんの判断で勝手に受診しなくなってしまいます。日時予約制にすることで、「次の予約は何月何日の何時から」と約束できるので、ちゃんと来てくれるんです。
そのため、かかりつけ医として継続治療を管理する面で、やくばと for Clinicの予約システムは非常に重要になっています。

やくばと for Clinicは使いやすくてランニングコストも安い、非常に導入しやすい印象です。
操作が簡単だし、特別な機材もいらないので導入すればすぐ使える、まさにシンプルイズベストなシステムですね。
私たちは満足して利用していますし、本当に上手く使えているので、もし導入を迷われている先生がいらっしゃれば、是非やくばと for Clinicを導入して活用されたらどうですか、という風に思いますね。

みずの内科クリニックでは今後も、安心して通える、いつも頼られるクリニックを目指していきたいと思います。
医師やスタッフが皆親切で、患者さんのことで親身になってくれて、安心して通えるというのが一番です。実は結構、病気についてだけじゃなく世間話もしているんです。そんな、地域から頼られるかかりつけクリニックになっていきたいですね。
最後に、やくばと for Clinicを導入して本当に良かったです。当院の運営に大分貢献してくれています。

実際にアプリや操作画面を
オンラインデモでお見せします。

PC/スマホ/タブレットイメージ